第1章
日本の食文化の特徴

RECIPE

レシピ

天ぷら作り方動画です。
詳しいレシピは本書をご覧ください。

IDIOM

慣用句

朝飯前

朝ご飯を食べる前にできてしまうぐらい簡単なことという意味。


「先生はお話しがとてもお上手だから、結婚式のスピーチなんて朝飯前でしょう。」
A: ちょっと車の調子が悪いので、見てくれない?
B: 車の修理は朝飯前だから、いつでも見てあげるよ。

日本地図と日本の周りの海流

日本地図と海流、回遊魚の関係地図です。
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本文関連リンク

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「コク」という言葉はワインなどの味を表現する時にも使われます。その場合は、「味が複雑」とか「味に深みがある」といったニュアンスがあります。

ESSAY

パーソナルエッセイ

スイカ
畑佐功(1931-2019)

私は岐阜県の中央にある郡上八幡という小さな町で生まれ育ちました。飲み水には裏山の湧き水を引き、台所にはかまど 、風呂は薪で沸かす五右衛門風呂というスタイルのものでした。トイレはもちろん家の外にありました。まさに「田舎」という言葉がぴったりはまる家で、家業は農業と養蚕をしていました。

そんな実家をある年の三月、春休み中だった孫を連れて訪ねました。実家を守っているのは兄で当時75歳を過ぎていましたが、体は頑強で毎年コメや野菜を作って暮らしていました。そんな兄は根っからのお百姓で、とても優しい性格の持ち主でした。その兄が私たちが帰る間際に言いいました。

「功、スイカ持っていかんか?」

そう言って、兄は納屋に入って行きました。

三月にスイカがあるわけがありません。
孫と私は顔を見合わせて、孫が言いました。

「おじいちゃん、ユタカおじさん、ボケちゃったのかなあ。今頃スイカなんかないよねえ。」

私もいよいよボケてしまったのかと心配しているところに兄が戻って来ました。 その手の中にあったのは、スイカの小さな苗でした。
それを見た孫が

「おじちゃんがスイカ持って行くかなんて言うから、ボケちゃったのかと思って心配しちゃったよ。」

すると兄は笑いながら、

「何を馬鹿なこと言っているんだ。今頃、スイカなんかあるわけないだろう。」

ボケていたのは私たちの方でした。

「内容質問」の解答

本書の章末「内容質問」の模範解答です。

1 温帯にあり、四季がある(食材の種類が増える)   高い山があり、川が急流(水質がよくなる)   島国であり、海が近い。さらに、寒流と暖流が交わるので魚の種類が多い

2 素材の味を大切にする。食べるものに季節感をもたせる 食に対する柔軟性がある。(外国のものを取り入れる) 米の重要性

3 「旬」はその食材が一番おいしくなる時期を表します。

4 主食。米は富の象徴でした。儀式にも使われました。税金として使われました。 農業政策で保護されています。

Column

番外編

江戸文化に造詣深い筆者による日本の食に関するコラムです。

本書掲載レシピ写真撮影:亀井宏昭写真事務所
本サイト掲載レシピ動画撮影:福留奈美