ストリートビューはグーグルマップスの一部でグーグル社が撮影した膨大な数の画像を繋いで地図上を動き回ることができるようにしたものです。実際の景色を見ながら移動できるため、街の雰囲気を感じることができ、留学を目前に控えている学生たちの不安を軽減する効果が期待できます。ただし、Google社が提供しているストリートビューの画像は、誰もが行ける公のスペースから撮った画像なので、私的な建物の中のイメージはありません。それを補足しているのがユーザーがアップロードした画像です。飲食店が店の宣伝のために店内の様子を見られるようにしたりしています。内部を公開している博物館や美術館もあります。また、大学が独自のキャンパス紹介ページを作っているケースもあります。以下は南山大学のWebページに掲載されている国際センターのバーチャルツアーです。
パデュー大学言語・文化学科があるStanley Counter Hallの内部の様子は自分達で撮った360度写真をストリートビューにアップロードしたものです。青い線はグーグル社が撮った画像があることを指し、青い点はユーザーが撮って、アップロードしたものです。大学院生のプロジェクトとしてやってみました。技術的にも難しくなく、自分達で十分できます。
ストリートビューの情報は「公開」なので、だれでも見ることができます。従って、公開したくないような画像にはストリートビューは不向きです。そのような場合は、撮影した画像からバーチャルツアーを作り、アクセスにパスワードをつけた独立したものを作ることができます。その例として、南山大学ヤンセン国際寮の内見ツアーを作成しました。画像はGoPro Fusionで撮影し、Go Thru(バーチャルツアー作成Webサイト&アプリ)を使用して作成しました
南山大学ヤンセン国際寮のバーチャルツアー
(閲覧にはパスワードが必要なので、お問合せください。)
VRヘッドセットをつけて、没入型のバーチャルツアーに入ると強い臨場感を感じることができます。
WANDERはMeta社のVRヘッドセットでストリートビューの画像を使ってバーチャル世界旅行をするためのアプリです。(価格は10ドル)
複数のプレーヤーと一緒にグループで行動したり、プレーヤー同士で音声会話を行ったりすることができます。ストリートビューの世界は繋げられた360度静止画なので、ヘッドセットで見ても、船酔い現象は起こりません。留学経験者と未経験者が一緒のグループでWANDERに入ると、一人が自分の経験について話しながら、ツアーをすることができます。
大阪道頓堀を4人のグループでツアーしています。
三人の仲間のアバターがみえています。自分のアバターは見えません。
また、前述のヤンセン寮のようにストリートビューに載せたくない場合は、WANDERの代わりに、VRヘッドセット用のGo Thruアプリで没入型VRツアーとして観ることができます。 寮の部屋や調度品の大きさを感じることで、持っていく荷物の量の調整も可能になります。
最初は留学に興味を持っている学生に担当者が説明したり、画像を見せたりすることから始めますが、留学経験者にツアーリーダーとして参加してもらうと生の声が聞けて、参考になるでしょう。パデュー大学のOffice of International Programsでは複数の国のプログラムの紹介とパデュー大学の紹介にVRを効果的に利用する方法を模索しています。
Padlet(パドレット)はオンライン掲示板アプリです。ユーザーはテキスト、画像、音声、動画などいろいろなものを投稿することができます。掲示板用のテンプレートも色々用意されていますが、その中に地図をベースにしたものがあります。VRではありませんが、ここでは、それを利用して留学先の周辺情報を発信、共用する方法を紹介します。留学から帰ってきた学生の留学後活動としても有効だと思われます。
また、このPadletで得た情報をWANDERを使って見れば、臨場感ある疑似体験ができます。。
南山大学と名古屋の周辺情報
南山大学への留学生による、大学周辺と名古屋の情報を書き込んでください。
マーカーの色:黒(観光地、施設)オレンジ色(飲食店)パープル(各種店舗)
問い合わせ:パデュー大学 言語・文化学科 畑佐一味
khatasa@purdue.edu