小噺コレクション

日本語学習者のレベル別に、小噺を集めました。

初級者向けの数秒のものから、上級者向けのものまで、日本語のレベルに合わせた小噺を掲載しています。 本プロジェクトには欠かせない教本です。ダウンロード可能なpdfもごご利用ください。

手術

患者 「先生、私、手術するの初めてなんですが大丈夫でしょうか。」

医者 「心配することはありません、私だって(手術するの)初めてなんですから。」

読書

女1「読書は好きですか。」

女2「はい、読書は大好きです。」

女1「ロミオとジュリエットを読みましたか。」

女2「はい、ロミオは読みましたが、ジュリエットはまだです。」

神様

学生「神様、私の日本語を上手にしてください。」

神様「何でも言うことを聞くか?」

学生「はい、何でもします」

神様「勉強しろ」

整形手術

主婦A「お隣の奥さん交通事故にあわれて、顔をけがされたんですって」

主婦B「まぁ、お気の毒に」

主婦A「でも、整形手術で元の顔に戻ったんですって」

主婦B「まぁ、お気の毒に」

写真

子供「お父さん、旅行の写真、見せて」

父親「いいよ。ほら、これはお父さんがスキューバダイビングの時に撮った写真だよ」

子供「わぁ、きれいだね。・・・・うわっ、この魚、怖いね!」

父親「(ん?)ばか、それはお母さんだ」

「なんだよ、カニってぇやつは、ふつう横に這うんだよ。
このカニ、縦に這ってんじゃないか。」

「すこーし、酔ってますから」

名画

ある美術館での会話

「あら~すてきな絵ですこと。ルノワールですわね。」

係員いいえ奥様、それはダビンチでございます。」

「あ~ら、こちらも素敵、ダビンチですわね。」

係員「いいえ奥様、それがルノワールでございます。」

「あら、この絵なら私にもわかるわ。ピカソよね。」

係員「いいえ奥様、それは鏡でございます。」

冷蔵庫

店員(ピンポーン)「ごめんくださ~い。ご注文の冷蔵庫、お届けに上がりました。」

奥さん「あら~、ご苦労様。」

奥さん「あらら、店員さん、この届けてもらった冷蔵庫、カタログと違うじゃないの。」

店員「いえ、同じです(よ)。」

奥さん「カタログと違うわよ。」

店員「いいえ、同じですよ。」

奥さん「違うわよ、カタログみたいに、お肉や野菜が入ってないじゃない。」

カレンダー

子供 「すみません。」

店員「いらっしゃいませ。(ぼうや)」

子供「カレンダー、ください。」

店員「どんなのがよろしいでしょうか。」

子供「(う~ん)なるべく休みの日が多いやつ。」

船乗りとパイロット

ジョニー「なあ、トム」

トム「なんだい?ジョニー」

ジョニー「俺、船乗りになりたいんだけど、泳げないんだよ」

トム「そんなこと気にするなよ。俺はパイロットだけど、空を飛べないぜ」

アダムと神様の会話

アダム「神様、なぜ、イブはあんなに美しく、グラマーなんですか。」

神様「それは、おまえがイブを好きになるためだ。」

アダム「神様、では、なぜ、イブはあんなに馬鹿なんですか。」

神様「だから、おまえのことを好きなのさ。」

ラーメン屋

あるところに、ラーメン屋さんが、三軒並んでおりまして、一番右の主人が『日本一おいしいラーメン』という看板を出しました、すると、一番左の主人が『世界一おいしいラーメン』という看板を出しまして、さあ、真ん中の主人が困っちゃって、出した看板が『入り口はこちら』

けんかの原因

子供「お巡りさん、助けてください、あそこで僕の父さんが男とけんかしているんです」

警官「よし分かった。……それで、どっちが君のお父さんだい?」

子供「分かりません。それがけんかの原因なんです」

誕生日

「明日の誕生日パーティ、なんで行く?」

「バースデー(バスで)」

タバコ

「あなた、タバコ吸いますか?」

「すいません。」

「ああ、吸わない人ですか。」

お母さん

(電話をかけるジェスチャー)

「もしもし、山田ですが」

子供「もちもち」

「お母さんいる」

子供「ううん、いりません」

ナンパ

「ねえ君、名前教えてくれないかな?」

「電話帳に載ってるわ」

「よかった!それじゃあ電話番号教えてくれる?」

「それも電話帳に載ってるわ」

ニューヨークまでの切符

日本人がアメリカでニューヨークまでの切符を買おうとしました。

「アイウォントツーニューヨーク」

切符を二枚くれました。

「フォーニューヨーク」

切符を四枚くれました。

「えーーーと」

切符を八枚くれました。

新幹線

東京駅へ行く、タクシーの中で。

「運転手さん、急いでください。ひかり、間に合うかな」

「もう無理ですよ」

「じゃ、こだまは?」

「う一ん、のぞみはありますね」

ハブの会話

ハブは沖縄に住んでいる毒蛇です。

「おい、俺たちさあ…ハブだよなあ」

「うん、そうだよ」

「俺さあ、さっき、舌かんじゃった」

CD

「昔はレコードというもので、音楽を聴いていたんだよ。そして、レコードにはA面とB面があって、ひっくり返して聞いたんだ。」

「ふ~ん」

「でも、今はそれが、キラキラ光るコンパクトディスクというのに変わっちゃったんだよ。」

「そうか、A-B がなくなって、C-D になったんだ。」

お花見

春は花見の季節でございまして。

男1「お前、なんだってね、花見に行ったって、どうだったい。」

男2「いやあ、そりやあすごい人手だよ、芋を洗う様だ、酔っ払いは出るしねぇ、喧嘩はあるし、俺はもう懲りちゃったね。」

男1「そうかい、で、花はどうだったい。」

男2「花、はな、はなぁ、あったかな。」

テープレコーダー

世の中には、手先の器用なやつってのがおりまして、壊れた電気製品でも、分解修理してしまう、なんてのがおりまして。

男1「ほら、この間壊れて預かっていたテープレコーダ、あれ直ったから。」

男2「本当?あ、本当だ、動くよ、大変だったでしょ。」

男1「いやぁ、私にかかればこんなものは、朝飯前ですよ、で、これ、余った部品です。」

登校拒否

母親「ねえねぇ、早く起きなさい。学校に行く時間でしょ。」

息子「お母さん、学校になんか行きたくないよ~。」

母親「え?どうして、行きたくないの?」

息子「だってぇ、生徒たちは僕のことを嫌ってるし、先生だって僕のこと嫌ってるんだよ。」

母親「そんなの理由になってないわよ。さあ、起きて支度しなさい!」

息子「じゃあ、どうして学校なんかに行かなくちゃいけないのか、理由を言ってよぉ。」

母親「だってあなたは校長先生でしょ!」

古い電話機

リンリン

男1「はい、もしもし」

男2「もしもし、そちらは444の4444ですか。」

男1「はい、そうですけど。」

男2「911に電話をしてほしいんです。」

男1「はあ。」

男2「指が4からぬけなくなったちゃったんです。」

けちの親子

「すいません、親父が川で溺れているんです、助けてくれませんか。」

「はあ、助けない事はありませんけど、助けたらいくらくれます。」

「ええ、お金取るんですか、じゃ二百文だしますよ。」

「たった二百文ですか、三百文だしなさいよ。」

「高すぎますよ!二百文でお願いしますよ。」

(ってぇと、親父が川の中から。)

親父「倅、二百文で頑張れ、三百出すなら、もぐっちまう。」

おかげさまで

先生「まあ、ロバートさん、ひさしぶり。元気ですか。」

ロバート「元気じゃないよ。」

先生「ロバートさん、失礼ですよ。私はあなたの先生ですよ。
『おかげさまで』と言わなくちゃいけませんよ。」

ロバート 「おかげさまで、卒業できないんだよ。」

ピアノ

医者「この病気を治す方法が一つだけあります。」

患者「そ、それは何ですか?」

医者「ピアノをやめることです。」

患者「それで、治るんですか?」

医者「絶対治ります。」

患者「わかりました。ピアノは2度と弾きません。ありがとうございました。」

看護婦「先生、今の人の病気とピアノ、何の関係があるんです?」

医者 「あの患者、私の隣に住んでるんだよ。」

病院で

ここは病院です。

医者「次の方、お入りください。」

患者「先生。助けて。みんなが僕を無視するんです。僕はみんなと話したいけど、だれも答えてくれないんです。先生。助けてください。」

医者「次の方、お入りください。」

交通事故

交通事故 ある日、車の事故があって、家族全員が死んでしまいました。でも、この家族が飼っていた猿が生きていました。この猿はただの猿ではありません。この猿は人間の言葉が分かります。そこで、警察がこの猿に事故について質問しました。

警官「私が言っている言葉が分かるかい?」

「ウキキキキキキキ(うなづく)。」

警官「じゃあ、まず、事故が起こる前に、お父さんは何をしていたんだい?」

「ウキ、ウキ、ウキキキキ。(携帯電話で話しているジェスチャー)」

警官「そうか。それが事故の原因かもしれないな…じゃ、お母さんは何をしていたんだい?」

「ウキ、ウキ。。(居眠りのジェスチャー)」

警官「そうか。それも事故の原因かもしれないな… じゃ、子供たちは何をしていたんだい?」

「ウキキキキキキキ (喧嘩しているジェスチャー)」

警官 「そうか。それも事故の原因かもしれないな… ところで、お前は何をしていたんだい?」

「ウキキキキキキキ (車を運転しているジェスチャー)」

(猿の鳴き声は「ウキウキ」じゃなくてもいい。)

オウム

「うちのオウムのこと、話したことあったっけ?」

「オウム飼ってたの?」

「うん、かしこいオウムだったんだよ。右足のひもをチョンチョンと引くと、 『オハヨウ』と言うように教えたんだ。」

「うそ!」

「本当だよ、それに左足のひもをチョンチョンと引くと、『コンバンワ』と言うんだよ。」

「へえ、すごいじゃないか。」

「だろう?じゃあ、両方のひもをいっぺんに引いたら、オウムは何て言ったか、 わかる?」

「『オハヨウ』と『コンバンワ』を合わせて、『コンニチワ』?」

「ううん、オウムはこういったんだよ。『危ネェ、落チルジャネェカ!』」

ねずみ

男壱「おおい、ねずみ取りにねずみがかかったよ、ええ、大きなねずみだ。」

男弐「へぇ、そうかい、ど一れ、なんでぇ、ちっとも大きくねぇじゃあねぇか、こんなの、小せぇよ。」

男壱「いいや、大きい。」

男弐「小さい。」

男壱「大きい。」

なんてぇますと、中でねずみが、ちゅう(中)。

ついで

世の中には、そそっかしい、なんてぇ人がおりまして

旦那「おおい、定吉、ちょっと郵便局まで行ってきてもらいたいんだが。」

定吉「へええぇえええい (行ってきま~す。)」

旦那 「おい、おおおい、…行っちゃったよ。
用も聞かないで、何しに行くつもりなんだよ、あ、帰ってきた。」

定吉 「へぇ、行ってきました。」

旦那 「何を言ってるんだよ、あたしはねぇ、お前に、郵便局へ行って、 切手を買ってきてほしかったんだよ。」

定吉 「なぁんだ、それなら今行ったついでがあったのに。」

ガレージセール

小学校で、要らないものをガレージセールで売ることになりました。

先生 「ウェンディー、それは何?」

生徒1「は~い、先生。お兄ちゃんのiポッドです。」

先生「そんなもの持ってきて大丈夫?お兄ちゃんはなんて言ったの?」

生徒1「持ってっていいよって。」

先生 「ジョニー、それは何?」

生徒2「は~い、先生。お姉ちゃんのデジカメです。」

先生「そんなもの持ってきて大丈夫?お姉ちゃんはなんて言ったの?」

生徒2「持ってっていいよって。」

先生「マイク、それは何?」

生徒3「は~い、先生。おじいちゃんの人工呼吸器です。」

先生 「そんなもの持ってきて大丈夫?おじいちゃんはなんて言ったの?」

生徒3「あ、あ、あ、あ、ああって。」

ワイヤレス・ルーター

おばさんがテクニカルサポートに電話をしています。(リンリンリン)

サポート「はい、テクニカル・サポートです。」

おばさん「もしもし、あのう、ワイヤレス・ルーターを買ったんですが、インターネットが使えないんです。」

サポート「そうですか。インターネットのケーブルはワイヤレス・ルーターにつながっていますか。」

おばさん「いいえ、(もちろんつながっていないわよ。)だって、これ、ワイヤレスでしょ!」

鰻の匂い

鰻屋「いらっしゃいませ~。」

「鰻かぁ。クンクン、ああ、いい匂いだ。」

鰻屋「毎度ありがとうございます。5百円です。」

「ええ?あたしは匂いを嗅いでいるだけだよ!」

鰻屋「へい、鰻の匂い代です。」

「ええ?匂いだけで、金取るのかい、しょうがねえなぁ。」

(財布を出して、財布をふりながら)

鰻屋 手を出してお金をもらおうとする。

「音だけだ。」

うなぎ

うなぎ屋さんが、うなぎを焼いておりますと、そこへ外国の人がやってまいりまして。

外人「ウナギ屋サン、ソノウナギノ、カバヤキハ、セイヨウリョウリデスカ、ニホンリョウリデスカ。」

うなぎ屋「え。」

外人「イエ、ソノウナギノ、カバヤキハ、セイヨウリョウリデスカ、ニホンリョウリデスカ。」

うなぎ屋「ええっと、これは、洋食(養殖)です。」

ママと買い物

子供「ねぇ、ママ、このハムおいしそうだよ、晩の御飯はハムにしようよ。」

ママ「だめよ、今晩はお魚に決まっているの。」

子供「そんな事言わないで、ねぇ、ママ、ハムにしようよ、ねぇ、ハム、買って。」

ママ「だめっ!」

子供「ハム食べたいよ、ハム、買って。」

ママ「だめっ、この子はすぐに歯向かって(ハム買って)。」

パソコンの夫

「あなた、お帰りなさい。」

「玄関にログインしています。」

「ねえ、あなた、お肉買ってきてくれた。」

「コマンドまたはファイル名が違います。」

「何言っているのよ。今朝、あれほどたのんじゃない。」

「ファイルが見つかりません。」

「腹立つ人ね。いいわよ、私が買ってくるから。お金ちょうだい。」

「アクセスが拒否されました」

「あなたのような人と結婚したのが間違いだったわ」

「ネットワークを削除しますか。」

「いいわよ、別れましょう」

パーフェクトな男の人

「どんな男の人と結婚したい?」

「そうね…背が高くて、親切で、ハンサムで、お金持ちで、料理が上手で、掃除と洗濯が大好きな人と結婚したい!」

「へえ…理想が高いのね。」

「じゃあ、あなたは、どんな男の人と結婚したいの?」

「そうね。明るくて、毎晩、家にいてくれる人。」

「えっ、それだけ???じゃあ、テレビを買ったらどう?」

夫婦の会話

「ねえあなた。たまには外で食事ってのはどうかしら?」

「いいね。なんだか昔に戻れそうだな」

「毎週1回、曜日を決めて行くといいと思うんだけど」

「うんうん。ますますいいね。楽しみだなぁ」

「じゃあ私は土曜日に行くから、あなたは月曜日にでも行ってね」

一番幸せな日

まもなく結婚する男のところに友人が来て握手をしていった。

男1「おめでとう、友よ。今日こそは君の生涯のもっとも幸せな日だね」

男2「でも、結婚式は明日だぜ?」

「知ってるよ」と友人が答えた。

男1「だから、今日が一番幸せな日なのさ」

便利なもの

「とても便利なものをもらいました。ご飯を作ってくれて、そうじをしてくれて、せんたくをしてくれて、買い物もしてくれます。」

「あ、うらやましい!それ、どこで買えますか?」

「それは、買えません。私の主人ですから。」

暗い顔

男1「どうしたんだ?そんな暗い顔をして」

男2「ああ…。実は俺、もうすぐ父親になるんだ…」

男1「本当か!おめでとう!でもなんで喜ばないんだよ?」

男2「妻にまだ話してないんだ…」

酔っ払う

息子「お父さん。酔っぱらうってどういうことなの?」

父親「うーん、説明しづらいんだけど、例えばそこにグラスが2つあるだろう。それが4つに見えたら酔っぱらっているということだ」

息子「でもお父さん。グラスは1つしかないよ?」

算数の授業にて

先生「では、田中くんは今6ドル持っていて、お母さんに2ドルちょうだいと頼んだら、田中くんは今何ドル持っていることになりますか?」

生徒「6ドルです」

先生「う~ん、あなたは足し算のことをよく理解していないようね」

生徒「先生は僕の母親のことをよく理解していないようですね」

パン屋にて

男の子がおつかいに来てパンを2ドル分買った。ところが今日はいつもよりパンが小さい。

男の子「このパン、いつもより小さいよ」

パン屋「いいんだよ。そのほうが持って帰るのに楽だろ?」

そう言われると、男の子は1ドルをカウンターにおいて帰ろうとした。

パン屋「おい、坊や。1ドル足りないよ」

男の子「いいんだよ。そのほうが数えるのに楽だろ?」

高速道路

A子が久しぶりに車を運転していた。

その時、母親が心配そうな声で彼女の携帯に電話を掛けてきた。

母親「もしもし、A子?母さんよ。今どこ?」

A子「東名高速に入ったところ」

母親「東名高速!?気をつけて!今ニュースで言ってたんだけど、 そこを逆走してる狂った女がいるんですって。あなた見なかった?」

A子「見た見た!でも一台じゃないわよ」

母親「え?」

A子「さっきから何百台も逆走してるわ」or「みんな逆走してるわ」

泥棒

男壱「おーい、てぇへんだぁてぇへんだぁ。」

男弐「おおい、どうしたんでぇ。」

男壱「あ、兄ぃね、俺、今、泥棒を追っかけてるんだ。」

男弐「泥棒、へヘ、お前に追っかけられた泥棒も災難だな、なにしろ、お前は町内で一番足が早いんだ、泥棒なんざすぐに捕まっちまうだろう、で、泥棒はどっちへ逃げた。」

男壱「は、は、後から来る。」

猫の名

夫婦が猫に名前をつけることになりました

「この猫の名前は何がいいかしら。」

「強そうな名前がいいな。太陽はどうだろう。」

「でも、雲が出たら、隠れてしまうわよ。」

「じゃあ、この猫、雲か?」

「でも、風が吹いたら、吹き飛んじゃうよ。」

「じゃあ、この猫、風か?」

「でも、壁はびくともしないよ。」

「じやあ、この猫、壁か?」

「でも、ねずみがガリガリかじるよ。」

「じやあ、この猫、ねずみか?」

「でも、猫の方が強いよ。」

「わかった。じゃあ、この猫は猫だ。」

じゃぶじゃぶ

近ごろは生意気な子供が増えておりまして、うかうかしてると、大人でもやり込められてしまいまして。

子供「おじさん、落語やってるんだって。」

落語家「へぇ、さようでござんすが。」

子供「じゃ、小噺、知ってるかい。」

落語家「そりや、小噺のひとつやふたつ、知ってますけど。」

子供 「じゃ、こんなの知ってるかい。」

落語家「へぇ、どんなのでござんすか。」

子供「昔々、あるところにおじいさんとおばあさんがいたんだ。」

落語家「あのね、坊っちゃん、それは小噺じゃなくて、 昔話、おとぎ話ってんじゃござんせんか。」

子供 「いいからだまって聞いてなよ、それで、おじいさんは川へ洗濯に行ったんだ。」

落語家「へえ、じゃ昔のおとぎ話と逆でござんすな、おじいさんは川へ洗濯なら、おばあさんは山へ芝刈りですか。」

子供「そうじゃないんだよ、おばあさんも川へ洗濯に行って、二人で じゃぶじゃぶ、じゃぶじゃぶ洗ってたんだ。」

落語家「へえへえ、それから。」

子供「これでお終い。」

落語家「お終いってね、坊っちゃん、小噺ってのは、落ちが肝心なんでござんすよ、その噺じゃ、落ちねえじゃござせんか。」

子供「落ちないから、洗ってたんだい。」

肉屋「弁護士の先生!助けてください!」

弁護士「肉屋さん、どうしたんですか?」

肉屋「実は、うちで一番高い肉を犬に持ってかれちまったんです。」

弁護士「犬に?で、その犬はどこの家の犬か、わかってるんですか?」

肉屋「ええ、それは大丈夫です。」

弁護士「その犬が肉を取るところを見た人は他にもいますか?」

肉屋「ええ、お客さん、たくさんいましたから。」

弁護士「じゃあ、問題ありませんよ。その犬の飼い主に払わせればいいんです」

肉屋「そうですか!いや~先生に相談してよかった。表の看板通り、早くてわかりやすいですね!」

弁護士「そうでしょう。」

肉屋「で、その犬っていうのが、実は先生のお宅の犬でしで…。」

弁護士「え?うちのジョンですか?…本当に?」

肉屋「ええ、間違いありません。」

弁護士「そうですか。で、その肉っていうのはいくらですか?」

肉屋「へヘ、毎度ありがとうございます。2万円になります。」

弁護士「2万円!?どうしてそんなに高いんですか。」

肉屋「はあ、一番高い肉ですから。」

弁護士「仕方ないですね。じゃあ、私に1万円払ってください。」

肉屋「え?ちょっと先生、何で私が払うんですか?」

弁護士「表の看板見たでしょう?うちは相談料、3万円ですから」